前回まではアルミナ研磨材同士で粒径の異なる組み合わせの混合性を検証してきましたが、今回は別物質との混合性について検証しました。
検証には下記2種の材質をそれぞれ3~4サイズ使用しました。
①アルミナ研磨材(白色溶融アルミナ)
粒度#100(粒径180μm)、粒度#280(粒径50μm)、粒度#1000(粒径11.5μm)、粒度#3000(粒径4μm)
②炭化珪素研磨材
粒度#280(粒径50μm)、粒度#1000(粒径11.5μm)、粒度#3000(粒径4μm)
表-1に各組合せの混合結果を示します。
尚、いずれの混合も以下の条件で行いました。
1) 粉体は50gずつ使用
2) 粒径の大きい方が上になるように容器に入れる
3) 装置の回転数はSANMIX最高速度の240rpm
4) 運転時間は30分
粒径180μmのアルミナは他粒径のアルミナ及び炭化珪素のいずれとも混合度が低い結果となりました。(但し粒径11.5μmの炭化珪素は除く)
以前検証したようにアルミナ同士の場合は回転数を125rpm程度まで落とし、3分×10セットという断続運転に変えることで混合性が大幅に向上しました。
今回はアルミナと炭化珪素の組み合わせについて運転条件の最適化を図ります。
まずは回転数を落としてみました。その結果を表-2に示します。
アルミナ+炭化珪素(50μm)では混合度が向上した一方、240rpmでは混ざっていたアルミナ+炭化珪素(11.5μm)の混合度が低下しています。
またアルミナ+炭化珪素(4μm)でも混合度は改善しませんでした。
そこでアルミナ+炭化珪素(50μm)については上条件では混合を進めるのにエネルギーが足りていないのではないかと考え、充填量を50g+50gから30g+30gに変更したところ高い混合度を得ることができました。
以上の結果から、最適な混合状態を得るためには最適な回転数(又は粉体に加える力)が決まっており、それは物質/粒径によって異なることがわかります。
以前の検証で粉体の流動性による影響について言及しましたが、次回以降ではこれまでのデータを流動性を基準に整理し、その影響について検証していきます。
今後もこのような混合性の検証試験を随時行っていきます。
弊社に試料を送付いただければ、テストをさせていただきますので、ぜひお問い合わせください。
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